実感したパトロンの世界

週末に妹が出場したプロゴルフトーナメント「伊藤園レディスゴルフトーナメント」にキャディバイト経験のあるraspy君と行ってきた。場内撮影は全面的に禁止のため、特に写真が無くてさして面白いtopicでもないのだがプロゴルフの世界は色々趣き深いと思った。

何より僕からすると、このあまり大きいと思えない規模の興行に対してスポンサードするというパトロンとも言える企業(今回は伊藤園)の度量の大きさに感嘆する。今回はいわゆるメジャーどころの大会らしいので、多少の宣伝効果もなきにしもあらずであろうが、それでも3日開催で経費総額3億円、そのうち賞金が1億円弱である。毎年続けてもう25周年になるという。しかも伊藤園は入場料をギャラリーから徴収するのだが、その全額を開催地元に寄付。完全に金のばらまきである。さらに、この伊藤園の大会のようなメジャーな大会とは別に、これより規模の小さいいわゆる二軍戦のようなステップアップツアーなるものが同様に存在する。これらスポンサードのその宣伝効果たるや、いかなるものか。普段、クリック単価を気にして生きているような私にとっては、考えられないほどあぶく銭。「パトロンは見返りを求めないからパトロンなの。」と、ホリエモンはtwitterでつぶやいていたが、それを実感した。

また、選手は選手でツアーでの賞金とは別に、個別に企業と契約を行う事ができる。着るウェア、使うクラブ、ボール、帽子などの試合に直接関係のあるものから、果ては車、枕、電話…芸事の延長上なのでイメージを想起できるものは広告商品としてスポンサードされる。まるでF1のボディの上のステッカーである。僕はタバコを吸わないからわからないけど、F1の上に書かれてる「マルボロ」のロゴみてタバコ買わないよな…。

そんなプロゴルファーをギャラリーとしてみる人々はオマケみたいなものだ。スポーツ全般でみかけるギャラリーに対してのアスリートの決まり文句「ファンの皆さんの応援のおかげ」なんて言葉は、薄っぺらく聞こえるようになった。ゴルフは完全に金持ちの道楽興行だなと思った。

この道楽についていけずに脱落するスポンサーが増え、業界が消える事がないかそれが心配である。