嗚呼、GR DIGITAL
嗚呼、GR DIGITAL。めでたしめでたしなんて嘘。ごめん。未練がましいが、真面目に一言を呈さずにいられない。そうやって悶々としてテクノラティ経由でblog巡回をしていたら…
写真愛好家はなめられているのか@SEEING PHOTOS*Blogリコーの公式サンプル写真ではないが、ニュースサイトのサンプル写真を見る限り、やはり、ありきたりのコンパクトデジタルカメラの絵にしか見えない。要は懐の深い絵が欲しいのだ。
その通り、とパソコンの前で叫んでしまった。
だと思う。懐が、浅いのだ。
高級コンパクトはなぜ売れたのだ。
持ち運びやすく、気軽にシャッターが切れるカメラ。なのに驚くほど色味やボケが刺激的で、素人目にも印象深さが乗っていることがわかる写真の仕上がり。別に写真のとり方がうまいわけじゃない。詳しくもない。でもなにかのきっかけで、これを使うだけで時を切り取るという、写真の魅力に気づく事ができる。プライスレスの思い出が輝いて残る。僕にとってはそんな存在だったのだ。高級コンパクトは。「さようならCONTAX」参照。
天才アラーキー 写真ノ方法(集英社新書) を読んで気づかされたのは、「一番大切なもの、面白いことは日常にある。しかも、恥ずかしがって出さない、出せないものが一番面白い。でもみんなそれをやらない。」ということだった。僕はその通りだと思って日常にこだわって写真を撮ってきた。
だから日常を撮る僕にとっては、コンパクトであること、刺激的であること、デジタルであることが混ざる事は、この上ない理想郷でもあるのだ。
しかし残念ながら、前回のTvsDIGITALの期待と落胆に引き続き、今回もそれが混ざることがなかった。
たしかCONTAXか、ツァイスの宣伝コピーだった気がするが、「写真はレンズで決まる。」という言葉があった。
しかし、今はレンズで決まると言えるところまでデジタルカメラが持ち上がっていないと思う。今回のように筐体(ガワ)やサポートを高級にしてもそれだけでは意味がない。
あの画、がとれる筐体が高級だから意味が出るのだ。
あの画、をデジタルで。