満ションとは

こじま君ちはすごいところにある。最近建った駒沢のマンションの21階。常人では住めない領域だ。彼も事情があって住んでいるのであって、好んでここには住んでいない。

そこは異常にアンバランスだった。

建物は新しく、一見洗練されているように見えるが、質素そのものだ。全てがトヨタ製といえばわかりやすいだろうか。みるからにイミテーションの木、見た目がきれいな壁紙、厳しい梁。2,3人しか乗れないエレベーター。あざとさで埋まっている。とても住みやすいとは言えない。ただ1点を除いて。

それは立地だ。それ以外考えられない。
渋谷まで東急で5分。多分これだけだ。この建物の価値は。

そのあたり一体は住まざるを得ない者に押し付けた領域になっている。そのアンバランスさに目がくらむ。多分、建物探訪だったら渡辺氏は言葉につまるだろう。

最初、うらやましいなぁと思って玄関に入ったのだが、一瞬にしてそれは間違いだったことに気づく。そうなるだろうと思っていた彼のボヤキが始まったのはそのすぐ後だった。


山の手の中にある超高級といわれるマンションはどうなっているんだろう。そして期待を裏切らないようにできているだろうか。できれば、想像を絶するつくりであってほしい。そうでないと困る。