お国のため

お国のため
※画像はイメージです

この三日間は連日飲み会だった。それぞれ頻繁に飲めるメンバではなかった故、いずれも外さず参加させてもらった。体力的に厳しかったが、定期的に同じ年代で喋るというのはバカ話をしながらも相対的に自分を客観できるので自分にとっては重要な機会と思っている。

さてその飲み会で先輩にiPhoneを触らせてもらえる機会があったのだが色々考えさせられた。日本は官僚が産業を護送する形で推進しているが、その弊害を感じずにはいられなかった。

それはかつて日本のビジコン社が世界初のマイクロプロセッサであるインテル4004を共同開発し輸入しようとしたのを官僚に阻まれそうになったエピソードを彷彿とさせる。

戦後我が日本は見えにくい社会主義上で、押し付けられた個人・資本主義で成り立たせてきたという世界でも変速的な国家である。その上で世界で生き残っていくために官僚による護送船団と内需依存により実質的な経済的鎖国国益を積み上げてきた。

今後、依存してきたGDPの七割とも言われる内需は先細ってゆく。それを見越して鎖国を溶く方向に21世紀の日本は舵を切った。しかし同時にそれまで培ってきた護送方式から抜け出さなければならない。抜け出さなければ今後出てくるであろうiPhoneのようなものをいつまでも指を加えてみつづけることになるだろう。それでは我が先
祖・子孫に申し訳がたたない。

その道は苦難であろうが、私も国家の礎となれるよう精進したいと薄く平たいそれを触りながら日本の一番長い日に、そう思った。