セクハラ

そういえばこないだ会社でセクハラについての研修があった。セクハラに該当しそうなチェックリストに答え、それをグループ形式で論議しあい、グループリーダーが司会者に発表するというスタイルだった。

ところで、私には「男尊女卑を基礎とした家庭安寧こそが国家社会主義国粋主義を貫徹するために必須」という信念があるので、この砂粒を掴むがごとき「人権」やら「男女平等」やらに頼る概念が大嫌いである。そうは言っても似非(エセ)右翼どまりなので、会社という名の社会には迎合するフリをする。しかしチェックリストの中に「子供は女が育てるものだ」には漫然と「はい」に○をつけないわけにはいかなかった。

グループでのディスカッションでは「私の妻は仕事を辞めさせて、専業主婦をやらせているので」という既成事実を説明することで「ああそうなんですか」的な反応(というか困った右翼な人に合わせてくれた)で終わった。ところが、あろうことか司会者から指示された我がグループ発表の割り当て項目が、この「子供は…」になったのである。リーダーに割り当てられた同僚の方は「みんなそうは思っていないがヨコヤメンさんだけ(以下略」 という一部始終を丁寧にしてくれた。

そこで、ブス山司会者さん!
「ヨコヤメンさんは状況がそうであって、実際はそう思われているわけではないですよね?」と、空気読め的なサジェスチョン。

皆さんのご期待通り、私は「私の信念です」と答えた。

ブス山司会者さんは書類をみるふりをして、若干下を向きながら「そういう古い考え方の方もいらっしゃるかもしれませんが、今の世の中そういう考えのままではなかなか通用しないと思います」とおっしゃられた。

読者の皆様には、凍りついたその会場の雰囲気や僕自身の矛盾点に対するツッコミなどを、想像、堪能していただきたい。