スクールウォーズとラグビーと僕

「この物語はある学園の荒廃に戦いを挑んだ熱血教師たちの記録である 高校ラグビー界において全く無名の弱体チームが荒廃の中から健全な精神を培い わずか数年で全国優勝を成し遂げた奇跡を通じてその原動力となった信頼と愛を余すところなくドラマ化したものである」

というイントロでおなじみの
ドラマ・スクールウォーズの劇場版が公開されるらしい。

【劇場版】スクールウォーズ/HERO

実は20年前くらいにあったTVドラマ「スクールウォーズ」によって感化された親に、ラグビーをやってみないかともちかけられた。特に父親は大学時代にラグビーをやっていてさぞいい思い出があったのだろう。結局次の週には、少年団のラグビー教室に通っていた。事実上やらされていたわけだが、親の認識では喜んで行っていると写っていたようだった。

毎週日曜日の午前中にこのラグビー少年団の練習があるのだが、僕はラグビーというか運動は全般的に嫌いだった。特にチームで協力してやるスポーツがなんとも嫌いだった。もうひとつやらされていた水泳のほうが、ずっと性に合っていた。好きになれない他人と協力してなにかをやるというのは孤独を好んでいた少年時代の僕には労働に近いものがあった。何度か、いやになり「辞めたい」旨を親に告げたが、「中途半端なところで辞めるも続けるもお前次第だ。」とかなんとかムカツクプレッシャーに負けて続けていた。

運が良かったのか、悪かったのか、それなりに県では一番強い少年団だったらしく、中学生の時にドラマよろしく香川選抜チームとして花園に出場することができた。

もちろん親は大喜びの上、名前の載ったラグビーマガジンを買いあさる始末だったが、あまり仲の良くない連中と協力して試合に出ることは、ラグビー界隈では聖地とされる花園にいけようとなんだろうと、孤独を愛する僕には相変わらず苦痛だった。

そんないやな思い出がよみがえる。
子供は必ずしも親と同じベクトルを向かないのである。
それを肝に銘じなければとか思った。